戦後復興の時代から多くの日本人に親しまれていた駄菓子、梅ジャム。それを販売していた梅の花本舗が2017年末に廃業を宣言しました。
創業者である高林博文さん(87)が体力に限界を感じたこと、全国の駄菓子が年々減少しており、売上が落ちたことが主な原因です。
この廃業騒動は、2018年1月下旬にTwitterで梅の花本舗の廃業を知ったという内容のツイートが2万回以上もリツイートされるなどして話題になりました。
梅の花本舗の「梅ジャム」とは
梅ジャムは、梅干しの果肉を砂糖やデンプンなどを加えて煮詰めたペースト状の駄菓子です。初期の頃は紙芝居等で売られていましたが、やがて駄菓子屋に卸されるようになり、子供たちの人気を集めました。1947年から製造されたので、2017年は創業70年の節目の年でした。
何故梅ジャムは廃業してしまったのか
創業者の高林さんが、自ら後継者を育てなかったためです。高林さんには2人のお子さんがいらっしゃったそうですが、そのどちらにも製造方法を教えていないそうです。
売上も年々落ちていたそうで、事業を継続しても今後安定した収益を上げ続けることは難しいと判断したのでしょう。
梅ジャム復活の可能性は?
- 製造方法を創業者の高林さんしか知らない
- 駄菓子屋が年々減少している
- 投資家からの申し出を全て断っている
ことから、その可能性は極めて低いと考えられます。梅ジャムの賞味期限は1年ですので、フリマアプリ等で一応手にすることは可能です。既にプレミア価格となっており、定価は1個10円なのにも拘わらず、メルカリでは5個で900円、3個で700円で売られているなど、10~20倍のレートで取引されています。
相次ぐ中小企業の廃業
原因は様々ですが、梅ジャムを製造していた梅の花本舗のように、廃業していく中小企業が後を絶ちません。
東京商工リサーチの2018年「休廃業・解散企業」動向調査によると、2018年に休廃業・解散した企業は全国で46,724件でした。休廃業・解散した企業の代表者の年齢を見ると、60代が29.0%、70代が37.5%、80代以上が17.1%となっており、60代以上が8割を占めています。加えて、年々高齢者の割合が高くなっています。
また、少し古いデータですが2016年度版「中小企業白書」によると、廃業した企業の50.5%は利益率が0%以上、すなわち廃業した企業の過半数は黒字企業でした。
これらのことから、会社自体はうまくいっているが、後継者が中々見つかないという理由で事業承継が上手く行かず、結果として廃業してしまう企業が非常に多いことがわかります。これは社会的に見ても大きな損失です。
会社が廃業すると、従業員全員が解雇されることになったり、会社で培ってきた技術やノウハウが失われてしまったり、清算後に手元に残るお金がかなり減ってしまったり、様々なデメリットがあります。
会社の経営はうまくいっているのに、後継者が見つからない。こういった理由の廃業は減っていくことが望ましいです。
後継者が見つからない時の選択肢
「後継者を探したが見つからない」ということは、親族や従業員の中に会社を継ぐ意思のある人がいないということだと思います。その場合、基本的にはM&Aによって第三者に売却することになります。
M&Aとは企業の合併や買収のことで、現在事業承継の手段の中で最も勢いのある方法です。経営者が持っている会社の株式を第三者に売却し、経営権を移譲します。経営者は変わりますが、会社自体は新しい経営者のもとで存続しますので、会社がなくなるという事はありません。
また、買い手は M&A仲介会社を通して探すことが一般的ですが、多額の顧問料や手数料が発生するため注意が必要です。具体的な額については以下のページをご覧ください。
【会社売却】リテイナーフィーの相場は月100~300万円ほど – 会社即売.com
また、M&Aについては以下のページで詳しく説明しています。
事業承継における3つの代表的な方法とそれぞれの特徴 – 会社即売.com
おわりに
今回は梅ジャムを製造していた梅の花本舗が廃業した経緯について説明してきました。創業者の高林さんは自ら後継者を育てず、廃業するという決断をされましたが、このようなケースは廃業全体の中でも少数派です。
多くの中小企業で、経営自体は上手くいっているものの、後継者が見つないために廃業してしまい、優れた技術が失われ、従業員が路頭に迷ってしまうということが起こっています。さらに、この現象はこれからさらに増加していくと考えられます。
そのような状況の中、M&Aによる事業承継は非常に有効な方法です。
「後継者が見つからない」というお悩みがもしあれば、わたしたち会社即売.comにご相談ください。もちろん、「後継者を誰にしよう」といった悩みも気軽にご相談くださいね。
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